元プロ野球選手・監督の野村克也さんが亡くなられました。
ご冥福をお祈りします。
選手としても監督としても活躍された野村さんは、
プロとしての在り方や勝負事の極意のお話をたくさんしておられます。
その一つに、こんなお話があります。
「事前のシミュレーションが大切です。
野村野球というのは、ひと言でいえば「準備野球」ですから。」
これは、あらゆる競技スポーツに通じることですね。
スポーツだけではなく何の世界にも共通の要素です。
野村さんは、高校時代はまったくの無名、
甲子園など夢のまた夢という状態だったそうです。
契約金0円のテスト生から苦労してレギュラーになりました。
技術や体力の足りない部分を、
独自のトレーニングで筋力を鍛えたり、
相手投手のクセを研究して苦手な球を打てるようにしたり、
徹底的に自分で考えて補うことで成長した方なのです。
小さい頃から野球ばかりしていたとか、
教えられたことを黙ってそのとおりにやったとか、
ではないのです。
そういう方が選手としても監督としても大成されているのが素晴らしいですね。
野球というのは、ピッチャーが投げた球をバットで打つ競技です。
なので、投げてきた球を打つ練習をします。
ただ、ピッチャーは全員同じではありません。
野村さんが目をつけたのはここです。
闇雲に速い球を打つ練習をするとか、
カーブを打つ練習をするというような考え方をしないのです。
「投げる直前にストレートかカーブかを見分けて打つ」
ということを考え、相手投手それぞれのクセを徹底的に研究したそうです。
物事をざっくりと捉えるのではなく、
突き詰めて深堀りしていく中に勝機を見つけているのですね。
また、アウトカウントやボールカウントなどの状況に応じて、
相手投手の心理状態も含め、
「どこにどんな球を投げてきそうか」
ということまで考えて打席に立ったそうです。
行き当たりばったりで打席に立ったのではないんですね。
また、監督時代にはそれをミーティングで選手に指導し、
選手はノートに取って試合前に予習をして試合に臨んだとか。
だからID野球と言われたのです。
勝つために、
人より抜きんでるために、
徹底的に相手を研究することが必要です。
ただ闇雲に練習するのではなく、
起こりそうなことを予測し、準備を整えておくことが重要なのです。
100の仕事に200の準備。
それが自信と結果を生みます。
あなたはどこまで自分で考えて準備していますか?
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。