今回のマラソン日本代表の選考方法は、
明確な選考基準を決め、予め明文化していました。
これが大正解でした!!
MGCのファイナルチャレンジ大阪国際女子マラソンで、
松田瑞生選手がMGC設定記録を上回って優勝し、
東京オリンピック代表候補3枠めに名乗りを上げました。
素晴らしい!としか言いようのない圧巻の走り!!
オリンピックに賭ける「強い思い」はもちろんですが、
明確な設定記録があったことが彼女を支えたのではないでしょうか。
過去のマラソンの代表選考では、基準が明確ではありませんでした。
どれかの大会で優勝すれば出場できるのか、
というと、そうでもなかったですし、
標準記録を突破すれば出場できるのか、
というと、そうでもなかったです。
最終的には、陸連の選考会議で決まっていた訳です。
今回の代表選考では過去の問題の反省と経験を踏まえ、
且つ、東京オリンピックでメダルを狙うための方策として、
練りに寝られたシステムです。
目標を設定する時に、達成基準が明確でないと、
達成することが困難になります。
何をやってもどれだけやっても達成できるかどうかがわからず、
手探りの挑戦になってしまうからです。
陸上競技というのは、本来「記録」という明確な基準がある競技です。
記録を測って、誰よりも早く走った人が優勝。
誰よりも遠くへ跳んだ人、投げた人が優勝。
誰よりも高く跳んだ人が優勝。
主観をはさむ余地がない、誰が見ても明白なはずの競技なのです。
選考基準が曖昧では、どう努力すればいいのかわかりません。
松田選手のタイムは2時間21分47秒。
MGC設定記録である2時間22分22秒をはるかに上回りました。
残り7kmあたりからは独走状態でしたが、目標は優勝ではありません。
設定タイムより1秒でも速く走らなければならないので、
本人はもちろん前を見て必死の形相で走り続け、
応援する人たちも最後の最後まで声援で後押しし続けました。
ゴールである長居スタジアムの大声援はまるでオリンピック!
こんなに面白い、感動的なマラソンは久しぶりでした。
実は、まだ代表に内定した訳ではありません。
あと1レース、名古屋ウイメンズマラソンがあります。
もし、その時に松田選手より1秒でも早いタイムで走る選手がいたら、
その人が代表となるのです。
でも明確にタイムで切られたら、たとえ負けても納得できると思います。
目標を明確に設定することは極めて大切なことです。
あなたの目標はどうでしょうか?
誰が見ても達成の可否がはっきりとわかりますか?
もし、そうでないなら目標の立て方がまだ上手ではないのです。
目標の立て方を練習しましょう。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。