「変な自信がつかないほうがいい。」
パシフィック・ネーションズカップ(PNC)で米国に勝ち優勝した、
ラグビー日本代表の主将リーチ・マイケル選手の言葉です。
さすが、勝負の世界を知っている人ですね。
前回PNCを制したのは2011年。
その年のワールドカップでは3敗1分で1次リーグ敗退しました。
その2011年のようなことにならないようにということなのでしょう。
スポーツでは自信を持ってプレーすることは大事なことです。
「自分なら大丈夫」「自分ならできる」と信じてプレーしましょうと、
いつも言っていますよね。
では、
「変な自信がつかない方がいい。」というのはどういうことなのでしょうか?
自信には2つの要素があります。
自己肯定感と自己効力感ですね。
自己肯定感が高いというのは、
失敗することもある自分を受け入れているということです。
総合的に自分はOKであると。
自己効力感が高いというのは、
自分にはできる。能力がある。と信じていることです。
今の自分の能力と未来の自分の能力を信じて成長のための努力ができます。
本当に自分に自信がある場合には、
自分には失敗する可能性もあることを認めて、
失敗した場合の想定をして準備を万全にすることができます。
結果的に、多少の失敗をしてもすぐにリカバリーをして対応できるのです。
リーチ・マイケル主将の言う「変な自信」というのは、
「自信過剰」のことかもしれません。
もしくは「勘違い」のことでしょう。
「いけるいける。楽勝!」
みたいな勝手な思い込みをして、
必要な準備や対策が足りない状態で本番に臨み、
予期せぬ失敗をして、
リカバリーできずに撃沈してしまうようなことを言っている気がします。
「今回は優勝できたけれど、まだまだ準備することはあるんだよ。」
「もっとしっかり対策を練ってプレーの精度を上げていく必要があるんだよ。」
ということを若い選手たちに言っておきたいのでしょうね。
大切なことは、まず自信を持ち、
最高のイメージを持って、
最低の状態を想定して準備し、
楽観的に行動することです。
これは、スポーツに限らずどんな場面にも通じることです。
本当の自信を身につけましょう。