「文化が違うので選手の意識が違う」
ラグビーのトップリーグのトレーナーの言葉です。
野球やサッカーに比べるとラグビーは外国人選手の比率が高く、監督やコーチにも外国人の方が多いので、双方の考え方がぶつかり合うようです。
日本人選手の意識は、
「管理してやってもらいたい」
外国人選手は、
「自分のことは自分で決めてやる」
「プロなんだから必要なことは自分でできる」
日本では、何をするにしても管理されてやることが多いですね。
学校では、先生が生徒の勉強内容を管理・指導し、部活やスポーツチームでは、顧問の先生や監督が練習内容を管理・指導します。
大人になると会社が社員を管理します。
それが文化として根付いているので、
「管理されるのが当たり前」という意識です。
海外はそうではないということですね。
「自分のことは自分で決める・やる」が、
文化として根付いているということなのでしょう。
物事には、どんなことにでも長所と短所がありますから、
単純にどちらが「いい」とか「悪い」とかではなく、
今、自分に必要なのはどちらか、
どういう場合はどちらを優先するのか、
切り分けをしながら両方のいいところを取り入れるべきですね。
これからの時代は、先の予測がつきにくい時代です。
これまで「常識」と考えられてきたことが崩れつつあります。
新しい常識が出来上がろうとする『過渡期』ですから、
それぞれがそれぞれに判断しなければ生き残れないこともあります。
管理されて育ってきたのだから
「管理してほしい」
という気持ちもわかりますし、急には切り替えられないのもわかります。
誰でもそうです。
だからこそ、必要に応じて、
「自分のことを自分で決める・やる」
ための練習をしていきましょう。
1.管理されることの長所・短所を知る
どんなことにも長所と短所は必ずあります。
「管理される」「管理する」の長所を考えて列挙してみましょう。
例えば、
①大勢が概ね同じ方向に向かって進む
②ある程度のレベルのことがほぼ全員に行き渡る
③正解を教えやすい
などです。
続いて短所を考えて列挙してみましょう。
例えば、
①同じ方向を向きたくない人がこぼれ落ちていく
②個々の特別な能力が活かされにくい
③正解がわからない場合には向かない
などです。
あなたやあなたの所属している組織の場合に置き換えて、具体的に書いてみましょう。
2.自分で決めてやることの長所・短所を知る
「自分で決める」「自分でやる」の長所を考えて列挙してみましょう。
例えば、
①自分の行きたい方向に向かっていける
②自分の能力を活かすことができる
③自分にとっての正解を選択できる
などです。
続いて短所を考えて列挙してみましょう。
例えば、
①自分の行きたい方向がわからないと、何も前に進まない
②自分の能力がわからないと、活かすことができない
③自分にとっての正解を決められない
などです。
今までに自分で決めてやった経験がなければ想像するしかありません。
それでもいいのです。
まずは「自分で考えて書いてみる」ことも練習の一環と考えましょう。
3.状況に応じて自分で選択する
細かく分けて長所・短所を考えていくと、今の自分にとってはどちらの長所を選ぶべきかが見えてきます。
「何もかも管理」でも「何もかも自分で」でもなく、
「こういう場合はある程度管理してもらおう」
「こういう部分は自分で考えて決めよう」
という切り分けができればいいのです。
例えば、
①今後進んでいく方向は自分で決める
②やるべきことを決めても一人ではなかなかできないから、誰かに管理してもらう
③一人でできるようになってきたら、徐々に自分の力でやっていく
のようなことです。
まとめ
時代の変化に合わせて自分も変化していきましょう。
何事も自分で選択できるようになりたいですね。
(1)管理されることの長所・短所を知る
(2)自分で決めてやることの長所・短所を知る
(3)状況に応じて自分で選択する
どんなことにも一長一短があります。
どちらにも行ける柔軟な頭と能力を身につけましょう。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。