「何となくやる気が出ない」
そんな時は、心に栄養が足りていないのかもしれません。身体に栄養が必要なのと同じように心にも栄養が必要です。そして、毎日食事をするように心の栄養も日々少しずつ摂りつづけることが大切です。そんな心の栄養のことを「ストローク」といいます。
心の栄養はちょっとしたことで与えられるしもらうことができるものです。例えば、
「おはようございます」
朝のランニング中に声を掛けあう方が数名います。声をかけていただくと嬉しいですね。ある時こちらから声をかけてみたら、あちらからも声がかかるようになりました。これも「ストローク」です。軽く会釈したり、手を上げたりするのもストローク。挨拶はとても簡単なストロークなのです。
どこのどなたかは知らなくても、同じような時間に同じところを走っている仲間として元気を与え、もらっています!
ストロークには種類があります。積極的に与え、もらう方が良いストロークもありますが、中には「良くない」ストロークもあります。ストロークのことをよく理解し相手のことを考えて、心の栄養になるストロークをしましょう。そして、ストロークが欲しい時にはこちらからもらいにいきましょうね。
目次
1.プラスのストロークとマイナスのストローク
1-1 プラスのストローク
相手の気持ちが良くなる働きかけのことです。笑顔や挨拶・目を見て話す等、人にしてもらうと嬉しくなるようなことがこれにあたります。積極的に与えましょう。数多く与えるほど相手の存在感がアップします。
自分に元気がないと思う時は、元気をくれる人のところにもらいにいきましょう。
1-2 マイナスのストローク
相手の気分を害する否定的な働きかけをのことをいいます。無視するとか、たたくとか、嫌味を言うなどがこれにあたります。基本的にしない方がいいのですが、マイナスのストロークの中にも「してもいい場合・やり方」があります。次の項目に出てくるような場合です。
2.条件的ストロークと無条件ストローク
2-1 条件的ストローク
相手の「ある部分」に関してストロークを与えることをいいます。例えば「あなたの優しいところが好きだ」「あなたの前向きな姿勢が評価できる」などです。どんどん与えるといいストロークです。
条件的であれば「マイナスのストローク」もしても構いません。「遅刻はやめよう」とか「忘れ物は良くない」など、限定的に否定することは、相手をより良くしてあげるための指導や教育にあたるものです。結果的に相手のためになりますから、相手の様子をみて与えてもいいのです。但し、プラスのストロークを多く与えた上で、少しずつ与えるようにしましょう。否定ばかりだと相手は元気にならないのです。
2-2 無条件ストローク
相手の全部に対するストロークです。「あなたがいるだけで嬉しい」とか「あなたの存在そのものが好きだ」というのは無条件ストロークです。人間関係の基本になるものなので、プラスのストロークだけをどんどん与えるように注意しましょう。特に子供を育てる上では無条件にプラスのストロークをしっかり与えることが自己肯定感につながりますので大切なことです。
「無条件でマイナスのストローク(無視・人格否定)」はしてはいけません。
3.肉体的ストロークと心理的ストローク
3-1 肉体的ストローク
握手する・ハグする・おんぶするなど、身体接触を伴うストロークです。相手に応じて積極的に与えましょう。家族間では遠慮せずにするといいですね。他人の場合は性別や立場をわきまえて、注意して行ってください。
肉体的でマイナスのストロークには、たたく・つねるなど痛みを伴うものがあります。いわゆる体罰にあたるものなので、やってはいけません。
3-2 心理的ストローク
微笑む・誉める・お礼を言うなど、身体接触を伴わないストロークです。プラスのストロークは数多く与えてください。どんどん相手の存在感がアップし、自己肯定感(自信のもと)につながります。
まとめ
(1)心にも栄養が必要。意識してプラスのストロークを与え、もらおう。
(2)無条件でプラスのストロークは人間関係の基本である。
(3)条件的でプラスのストロークは数多く与え、もらうと良い。
(4)無条件でマイナスのストローク(人格否定)はしてはいけない。
(5)条件的でマイナスのストロークは指導・教育のために少しはする。
(6)心理的なプラスのストロークは数多く与え、もらうと良い。
「今日たくさん食べたから、明日は何も食べないでもいい」ということはありませんね。食事は基本的に毎日食べます。心の栄養も同じことです。ストロークは日々たくさん必要なのです。
まずは、こちらからストロークを投げかけ、相手からもいただきましょう。心の栄養をたくさんやり取りしてくださいね♪