「大事な時に緊張しすぎてうまくいかない!」
「つい弱気になってチャンスを逃してしまう」
「意思が弱くて決めたことが続かない…」
自分のメンタルを何とかしたいと思っているあなた。「何とかしたい」理由にはいろいろありますね。理由が違えばトレーニングする方法も違ってきます。
「じゃあ、いったい何をすればいい?」
そんな迷えるあなたのために、メンタルをトレーニングする手法をまとめてみました。
メンタルをトレーニングするための手法は8つあります。どの方法が自分の目的に合いそうでしょうか、何をすれば効果がありそうでしょうか。まずはどんなものがあるか概要を知りましょう。
1.目的・目標設定
1-1 目的・目標設定とは?
目的は「真に手に入れたいもの」であり「目指す的(まと)」です。目標は、そこに至るまでの「道標(みちしるべ)」。目的と目標をセットで持つことで、目指すものが手に入れられやすくなるのです。
1-2 目的・目標設定をすることの価値
① 自分の価値観で決められる。
自分で目的・目標設定をするので、自分にとって大切なことを自分で決められます。
② 目標達成への意欲が高まる。
世間の価値観や他人の価値観で決めていないので、目標達成への意欲が高まります。
③ 目標達成の可能性が高まる。
高い意欲を持って継続的に取り組むことができるので、達成の可能性が高まります。
1-3 目的・目標設定の上手なやり方
① 自分にとって価値のある目的・目標を4つの観点から考える。
価値にもいろいろあります。有形・無形、自分と他者、4つの観点から考えることで自分にとって本当に大切なものが明らかになります。
② 目的を明確にした上で目標を定める。
明確な目的がある上で目標を決めることで、常に目標達成の意欲を持ち続けられるのです。
③ 目標の手前にさらに細分化した目標を設定する。
遠すぎる目標は一足飛びには達成できないので、そこから逆算して小さな目標をたくさん設定し、手前から一つずつ達成しましょう。
2. イメージトレーニング
2-1 イメージトレーニングとは?
手に入れたいものを実際に手に入れたつもりで明確にイメージします。「すでに手に入った状態」のイメージができるとそのとおりになっていきます。
2-2 イメージトレーニングの価値
① イメージできることは形にできる。
最終的なゴールのイメージが鮮明であればあるほど、形にしやすくなります。
② 「できて当たり前」の感覚を作れる。
自分にとってそれが当たり前の状態になると、達成は当たり前のことになります。
③ 無意識に目標達成に近づく行動をするようになる。
努力とか我慢と思わずに、やるべき行動がとれるので目標達成の可能性が上がります。
2-3 イメージトレーニングのやり方
① 目標を達成し目的とするものを手に入れたイメージを五感で描く。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚をフルに活用して描きましょう。
② 目標を達成した状態を短い文章にして紙に書く。
特に大切だと思う目的と目標をセットにして紙に書いてみましょう。
③ 毎日、目的目標達成を意識する。
日々、描く。日々、紙に書いたものを見る。などが効果的です。
3. プラス思考
3-1 プラス思考とは?
物事を前向きに考える思考のことです。目の前の事実を「いい面」から捉えるか「悪い面」から捉えるかで、感情・思考・行動が変わります。「いい面」から捉えて気分よく前向きに考えといい方へ動いていくのです。
3-2 プラス思考を身につけることの価値
① いつも「いい面」から捉えることで気分よくいられる。
物事には「いい面」と「悪い面」が表裏一体で存在するので、いつも「いい面」の側から捉えるようにすることで気分よくいられます。
② 前向きに考えることで行動も前向きになる。
「いい面」を見て前向きに考えていると、行動もそれに伴って前向きになってきます。
③ 良い行動をするので良い結果が得られる。
前向きに考え、前向きに行動するのですから、自ずと良い結果が得られるようになります。
3-3 プラス思考を身につける方法
① 何事もまず「いい面」を見る習慣をつける。
自分の事も、他人の事も、まずは「いい面」を見つけて認める。誉める。と決めて習慣にしましょう。
② 「悪い面」を見つけたら、その中にある「いい面」を探す習慣をつける。
「悪い面」を見てしまったとしても、その中には必ず「いい面」が隠れています。それを見つける習慣をつけましょう。
③ 「どうすれば良くなるか」を考える習慣をつける。
「悪い面」を見つけたら、「どうすれば良くなるか」を考えましょう。「悪い」からといって落ち込んだり、不平・不満・愚痴を言うのではなく、良くなる方法を考えることでプラスに変換できます。
4.リラクセーション・サイキングアップ
4-1 リラクセーション・サイキングアップとは?
リラクセーションとは、リラックスすること。心と身体を緩めることを言います。サイキングアップとは、適度な緊張や興奮状態を作ることです。
4-2 リラクセーション・サイキングアップをすることの価値
① 緊張と興奮の適度なバランス状態を作れる。
緊張しすぎは良くないですし、弛緩しすぎてもパフォーマンスは下がります。適度な状態が大事なのです。
② 日常的にやることで意識的にできるようになる。
本番の時だけやろうとしてもうまくいきませんが、普段から取り入れておくことで意識的に適度なバランス状態を作れるようになります。
③ 高いパフォーマンスが発揮できる。
本番において心と身体の適度な状態を作れることで、本来の実力を発揮することができます。
『実力発揮のためのリラクセーションとサイキングアップ』はこちら
4-3 リラクセーション・サイキングアップの簡単な方法
① 呼吸を抑える。
意識的にゆっくりと呼吸することでリラックス状態をつくることができます。
② 心拍数を抑える。
緊張でドキドキしているときに呼吸を整えると心拍数が下がり、心と身体がリラックスした状態になります。
③ 呼吸と心拍数を上げる。
アップテンポの曲を聴いたり、軽く身体を動かしたり、大きな声を出したりします。心の準備運動のようなものです。
5.集中力
5-1 集中力とは?
あるひとつの事柄に気持ちや注意を集中させる能力のことです。
5-2 集中力をつけることの価値
① 短時間で成果が上がる。
他者と同じことを短時間でできるので、物事の習得・上達が早いです。
② 実力を発揮できる。
周りの状況に影響されず自分のことに集中できるため、実力発揮しやすいです。
③ 目標達成しやすくなる。
短時間で上達し、本番で実力発揮できるので、目標達成しやすいです。
5-3 集中力をつける方法
① 一つの事に意識を集中する。
呼吸を整え呼吸そのものに意識を集中する、単純な計算をするなどで集中力が高まります。
② 決めた言葉や動きをする。
自分で決めた言葉や動作をルーティンとして取り入れ、普段から集中するトレーニングをしておきましょう。
③ 本番や最悪の状況を想定した練習をする。
緊張や外的要因に左右されないように普段から取り入れておきましょう。
もっと詳しい『集中力のつけ方』はこちら。
6.セルフトーク
6-1 セルフトークとは?
「自分に対する言葉かけ」のことです。
人は知らず知らずのうちに自分に対して言葉をかけています。その言葉かけを「意識的に」やるのが「セルフトーク」です。
6-2 セルフトークをすることの価値
① 自分に対する悪いイメージをプラスに変える。
過去に他人からかけられたマイナスの言葉や自分で自分に賭けている言葉が、自分に対するイメージを作り上げています。それをプラスのことに変えていけます。
② 自分の価値を認める。
仮に誰も自分を認めてくれないような時でも、自分で自分を認め、賞賛することで自分に対するイメージを高く保てます。
③ 理想の自分を作れる。
「こう在りたい」という理想の自分・未来の自分を意図的に作る効果があります。
6-3 セルフトークの効果的なやり方
① 自分の言葉のクセを分析する。
よく使う言葉や無意識に頭の中で考えている言葉に「どうせ~ない」とか「ムリ」など、ネガティブな言葉かけが多くないか意識しましょう。
② ネガティブな言葉をプラスに捉える。
ネガティブな言葉に気づいたら、気づけた自分を認めて誉めましょう。気づけるようになるだけでも素晴らしいのです。
③ プラスの言葉に言い替える。
「やれば、できる(かもしれない)」「やってみよう」と、少しずつ前向きな言葉を自分にかけられるようになりましょう。
7.コミュニケーション
7-1 コミュニケーションとは?
人と人とがお互いに思いや考え・感情を伝え合うことです。これがうまくいく・いかないはお互いのメンタルに影響しますので、トレーニングで上手になりましょう。
7-2 コミュニケーションの価値
① 相手との関係性を良くすることができる。
関係性が良いと思いや考えを伝えやすく、関係性が悪いと何も伝えなくなるので、お互いの関係性は大事なのです。
② お互いの思いや考えを伝え合うことができる。
前向きに、建設的に考えを伝え合うことができると、物事を良い方向に向かって進めていくことができます。
③ 共通の目標に向かって協力して取り組める。
チームや組織が目標に向かって協力して取り組んでいけると、目標達成の可能性が高くなります。
7-3 コミュニケーションを上手にする方法
① ノンバーバル(非言語)コミュニケーションを意識する。
笑顔でいる。目を合わせる。うなずく。聞き取りやすい声ではっきり話す。などを意識してみましょう。
② 相手の話をよく聞き、認める。
まずは相手を受け入れることからです。最後まで相手の話をよく聞き、肯定することから始めましょう。
③ 自分の思いを的確に話す。
自分の意見をはっきりと言うことが重要です。たとえ他の人と意見が違うとしても、違う意見を言うということは相手を全否定することではなく「この件に関しては〇〇さんとは意見が違う」というだけのことなのです。
8. 心理的準備
8-1 心理的準備とは?
本番で実力を発揮するための心の準備のことです。
8-2 心理的準備をすることの価値
① 予測と準備で不安をなくせる。
あらゆることを想定し、準備しておくことで、「不測の事態が起こる」「焦って我を忘れる」ということがなくなり不安がなくなります。
② 「慣れないこと」を慣れたことにできる。
普段から本番を想定した練習や準備をしておくことで、「いつもどおりにやればよい」という安心感を作ります。
③ 成功するイメージで本番に臨める。
良いイメージで本番に臨むことで成功の可能性が上がります。
8-3 心理的準備の具体的な方法
① あらゆる場面を想定し、対処するための方策を準備する。
スポーツであれば、雨・風・気温・体調不良などの悪条件の想定や対戦相手の分析、仕事であれば相手先の詳細・要望・好みなどの諸条件の分析をして準備することです。
② 普段から本番を想定した練習をしておく。
普段は気を抜いてやっているのに本番だけ本気でやって実力が出せるものではありません。本番のつもりの練習が「いつもどおり」の本番を生むのです。
③ 成功のシュミレーションをする。
最高の結果を頭の中で完全に作っておき、それをなぞるように本番に臨みます。
まとめ
1.メンタルトレーニングには8つの手法がある。
(1)目的・目標設定
(2)イメージトレーニング
(3)プラス思考
(4)リラクセーション・サイキングアップ
(5)集中力
(6)セルフトーク
(7)コミュニケーション
(8)心理的準備
2.それぞれの手法にはそれぞれの意味と価値があるので、まずはそれを理解する。
3.メンタルトレーニングをする目的を明確にし、目的に合った手法を選択することが大切である。
8つの手法の概要は理解できましたか?
自分の目的に合った手法はどれか、見つけられたでしょうか?
必要なものを効果的に取り入れていきましょうね。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。