目標達成のカギは、感情を動かすことです。「人は論理ではなく感情で動く。」つまり、正しいか間違っているかの合理的判断だけでは人は動かないのです。
人が感情に関係なく合理的に行動するのであれば、モチベーションが上がらないと悩むことなどあるはずがないのです。やるべきことがあるときに、それをさっさとやり始めてあっという間に終わらせるのが合理的で理想的な行動です。なのに「モチベーションが上がらない」という感情がそれをジャマするのです。
「ここ一番」の大事な場面で、いつもどおりの実力を発揮して結果を出すのが合理的で理想的な行動です。なのに何故か「弱気になって」普段の実力が出せない人がいます。
「部下が考えない」のも「部下のやる気がない」のも部下の感情の問題です。
感情をマネージメントできると、自分自身も、部下やチームメイトも良い結果を生み出せるようになります。そのためのメンタルトレーニングです。
どんな場合にどんなことをすればいいのか、簡単にまとめてみました。
目次
感情をマネージメントする12のアイデア
1. やる気が出ない
やる気の源は内発的動機です。自分にとって価値のあることのためなら動けるのです。
(1)あなたにとっての有形の価値はどんなことですか?書き出してみましょう。
(2)あなたにとっての無形の価値はどんなことですか?書き出してみましょう。
(3)周りの人や社会にとっての有形の価値はどんなことですか?書き出してみましょう。
(4)周りの人や社会にとっての無形の価値はどんなことですか?書き出してみましょう。
2. やる気が続かない
(1)毎日やる気の源を意識しましょう。
人の思いは放っておくと枯れていきます。やる気の源を紙に書いて、見えるところに貼っておきましょう。
(2)続ける仕組み(習慣化)を作りましょう。
習慣になったことは「やる気」を必要としません。歯を磨く。服を着替える。ご飯を食べる。のようなものです。小さな「当たり前」を作っていくのです。
3. 決められない
決められないのは性格ではなく練習や経験が足りないだけです。小さい頃からだけかに決めてもらっていたということはありませんか?自分で決める練習をしましょう。
(1)日々の生活の中で、食べるものを自分で決めます
(2)どこかにいく時に、行き先を自分で決めます
(3)レストランやカフェでも、メニューを見たら真っ先に自分が決めます
(4)家の中にあるものを捨てるか捨てないか、自分で決めます
4. 決めたことが続かない
潜在意識を上手に使い、習慣化ましょう。
(1)小さなこと・絶対にできるような簡単な事を「毎日やる」と決めます。
(2)毎日、一日の終わりに振り返って「今日もできた」と自分を誉めます。
(3)次第に「決めたことを続けられる」というセルフイメージがついてきます。
5. 先延ばしにしてしまう
先延ばしにしないよう意識することが重要です。
(1)毎日計画を立て、やるべきことをチェックします。
(2)やるべきことに優先順位をつけます。
(3)先延ばしにしてはいけないことを先にやります。
6. ついついダラダラする
時間管理をする練習をしましょう。人に会う約束や、どこかに行く約束だけではなく、自分がやることのスケジュールを立てるのです。
(1)一日の時間の中に30分とか1時間ごとの枠を取ります。
(2)それぞれの枠の時間にやることを決めて書きます。
(3)スケジュールを見ながら動きます。
(4)一日の終わりに振り返って、決めたとおりに動けていたら自分を誉めましょう。
7. 同じ失敗を何度もする
どういう時に失敗するかを分析し、改善策を考えておきましょう
(1)一日の終わりに自分の行動を振り返ります。
(2)最初は「よかったこと」や「できたこと」を探して自分を誉めます。
(3)次に、失敗があれば「もしもう一度やりなおせるならその行動をどのようにするか」を考えます。
(4)次はうまくやるぞという意気込みを持って、一日を終わりましょう。
8. やっているのに結果が出ない
やっている内容を精査し力の入れどころを見直します。
(1)自分の目的・目標に対してやるべきことを列挙します。
(2)緊急度・重要度に応じて分類します。
(3)結果につながりやすいかどうかで優先順位をつけます。
(4)優先順位の高いことからやっていきましょう。
9. 自信がない
じっとしていても自信はつきません。日々、小さな成功体験で自信を積み重ねましょう
(1)毎日、自分で小さな目標を決めます。
(2)一日の終わりにそれを振り返り、できた自分を誉めます。
(3)一日の終わりに人から「ありがとう」と言われたことを探し、それを喜びます。
10. 物事をネガティブに考えがち
良いことを中心にものを見るようにしましょう。
(1)まず、良いことから探す。
(2)悪いことがあっても、悪い面の中に良い面を探す。
(3)どんなことにも良い面と悪い面があると捉え、良いことを中心に物事を見る習慣をつける。
11. すぐに落ち込む
失敗を切り捨てる練習をしましょう。普段からやっておけば、いざという時に有効です。
(1)「この言葉を言えば切り捨てられる」という言葉をみつけ、日々の失敗を即座に切り捨てる練習をしましょう。
(2)「この行動をすれば切捨てられる」という行動をみつけ、日々の失敗を即座に切り捨てる練習をしましょう。
(3)「これを考えたら気分を変えられる」という「楽しいこと」や「嬉しかったこと」をみつけ、気分をすぐに切り替える練習をしましょう。
12. 一人でできそうな気がしない
支援してくれる人を探してお願いしましょう。どんな偉人もスーパーアスリートも、自分一人で成功できたわけではありません。周りの人の助けがあってこそ、そうなれたのです。遠慮しないで助けてもらえるようお願いをしてみましょう。自分も誰かを助ければいいのです。
まとめ
(1)人は論理ではなく感情で動く
(2)目標達成のカギとなるのは、感情のマネージメントである
(3)感情のマネージメント法を知り、思考と行動を修正することで結果につなげる
スポーツであれビジネスであれ、個人であれチームであれ、結果を出すために大事なことはみんな同じ。目に見えない心の部分をいかに動かすか、良い状態に持っていくかが重要なのです。
自分の感情をコントロールして合理的に行動する。部下やチームメイトの感情を動かし、結果を出すための思考や行動を起こさせる。そのためにメンタルトレーニングをするのです。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。