人生に決断はつきものです。
いろいろなリスクを考えると悩んで決断できないこともありますね。
判断はしているけれど、決断ができないこともあります。
スポーツにケガはつきものです。
いろんな種類のケガがありますが、
場合によっては何カ月、
それ以上にリハビリに時間がかかる場合もあります。
20代の頃、前十字靭帯を断裂しました。
結構悩んだんですよね。
でも、背中を押してくれた一言のおかげで決断できました。
今はとても感謝しています。
最初のケガから1年以上が経過していました。
「痛い、痛い」と言いながら、あちらこちらの医者に行きました。
切れていることがわかったのは4件目ぐらいのお医者さん。
「切れてるんちゃう?」(←ここ、大阪弁で)
と、言われた時にはびっくりしました。
「何でやねん!?」
と、最初の医者に腹が立ちましたが、時すでに遅し…ですよね。
発見してくれた先生曰く、
「切れたのをすぐに引っ張ってつないだらつなげたけど、
長い間放っておいたから退化して無くなってるわ。
今からではつながれへんなぁ。」(←軽いタッチの大阪弁)
と。
つなぐには別の靭帯を少し削って持ってくる手術になるので、
なかなかの大手術になる。
リハビリに1年ぐらいはかかり、かなり不自由する。
手術しないでこのままにしておくこともできるが、
歳をとってから変形性膝関節症になる可能性が高い。
とのことでした。
今ならさっさと手術してリハビリするところですが、
30年以上も前のこと。
まだまだ医学が進んでいなくて、
スポーツ障害で手術をすることが一般的ではありませんでした。
「一度メスを入れたらもとには戻らない。」
というようなことがまことしやかに囁かれていた時代です。
怖いですね~。
今だったら考えられないでしょ。
「リハビリテーション」という概念もほとんどなく、
手術して復帰する人がほとんどいなかったのです。
悩みましたね~。
そんな時、ある生徒(中学3年生)にケガと手術の話をしました。
やんちゃで手のかかる生徒でした。
「手術して治るんやったら、した方がええやん。」
「何で悩んでるん?」
みたいな軽い調子で言われてしまいました。
子供ってシンプルですよね。
余計なことを考えない。
その言葉に、私の気持ちが固まりました。
手術もリハビリもなかなか大変でした。
でも、やると決めたからには先生とトレーナーの方を信じて乗り切りました。
今も運動することができるし、
日常生活で困ることはまったくありません。
その一言を言ってくれたTくんにとても感謝しています。
決断はシンプルに。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。