「どうすれば、もっとやる気を出してくれるのか?」
「どうすれば、もっと主体的に行動するのか?」
組織のリーダー的な立場にいれば、そんなことをよく考えますね。
どんなに「いい方法」を探してきてやらせようとしても、
本人たちにその気がなければ『焼け石に水』。
「いい方法」を探すことは一旦横に置いておいて、
相手の「感情」に目を向けてみましょう。
相手の感情面を良くする。
関係性を良くする。
そのために、まず自分が関わり方を変える。
そのことが、相手の「やる気」や「主体性」につながるのです。
脳は、情報を受け取った時に素早く「感情」に変換して受け止めます。
「嫌いだ」「イヤだ」と思っている相手から言われることは、
それがどれだけ理屈が通ったことであっても、正しいことであっても、
「言うことなんか聞くもんか!!」
と反発し、わざと邪魔をしたり反対の行動を取ったりするものです。
中学生ぐらいの子どもと親や先生の関係を思い浮かべていただけるとわかりやすいですね。
そもそもの関係性が良くない。いい感情を持っていないと、
思考の質が悪くなります。
思考の質は、行動の質に影響します。
行動の質は、結果の質に影響します。
結果の質が良くないと、さらに関係性の質が悪化します。
悪循環ですね。
悪いサイクルになっていることに気がついたら、
「行動」や「結果」ではなく「感情」に目を向けてみましょう。
教師と生徒。
親と子ども。
上司と部下。
監督と選手。
どんな場合であっても同じです。
「相手は今どんな感情を持っているのだろう?」
と、考えてみることで関係性を変えることができます。
1.相手を認める
相手に変わって欲しければ、まず自分が相手のことを認めましょう。
1-1 存在を認める
無視や知らん顔はいけませんね。
挨拶・返事・笑顔を忘れずに。
何かしてもらったら、「〇〇さん、ありがとう」とお礼を言いましょう。
「当たり前のこと」ではなく「有難いこと」なのです。
1-2 経過を認める
たとえ結果が出ていなくても、途中の経過を認めましょう。
成績や売上など、結果だけで判断して誉めたり貶したりするのではなく、
努力を認めることで相手の感情が良くなります。
正しい努力を続けることが結果につながるわけですから、
「その調子」とか「それでいいよ」と認めることが大事です。
1-3 結果を認める
いい結果が出た時は、しっかり認めて誉めましょう。
大きな成果ではなくてもちょっとした変化を見逃さないことが大事です。
いきなり大きな結果が出るわけはないのです。
小さな努力と小さな結果の積み重ねが、大きな結果につながります。
2.相手の話を聴く
相手の話をよく聴きましょう。
相手との間に、いわゆる「上下関係」がある場合、
せっかく何か話し始めても途中で遮って意見や反論をしてしまうことがあります。
そういうことが繰り返されると、「話してもムダだ」と思ってしまい本音を言わなくなります。
それは、感情の質の悪化・関係性の悪化につながります。
まずは、聴く。
全部聴く。
全部が終わったら、「話してくれてありがとう」
じっくり話を聴くことで相手の感情がかなり良くなります。
「聴いてもらえた」
という満足感や安心感が生まれます。
意見を言うのはいい関係性になってからです。
3.相手の目標を応援する
人にはそれぞれの価値観があります。
誰もが同じことを考え、同じ方を向いているわけではありません。
それぞれの価値観や目指すものをお互いに応援し合うことで、
お互いに成長することができるのです。
「自分の価値観はいいけど、アイツのは良くない」
「自分が正しくて、アイツは間違っている」
という姿勢でいて相手が「いい感情」を持つはずがありませんね。
そもそも相手を否定しています。
お互いを認め合う関係性であり、応援し合う関係性でいたいですね。
「価値観は違うけど、いいヤツだ」
「目標は違うけど、応援し合おう」
そこに、いい循環が生まれるのです。
まとめ
相手のやる気や主体性が足りないと感じたら、感情面に目を向けて自分の関わり方を変えてみましょう。
(1)相手を認める
(2)相手の話を聴く
(3)相手の目標を応援する
「何をやるか」はもちろん大事ですが、「どんな感情でやるか」がカギを握っているのです。
まじめ・前向き・一生懸命が、もっと輝くように。